小山展弘議員VS稲田朋美防衛相 2017/2/8


2月8日衆議院予算委員会 小山展弘議員VS稲田朋美防衛相を書き起こしました


小山展弘議員(民進党) 
「いま「戦闘」というのはあったと、ただ「戦闘行為」はなかった、という答弁をしたということで、確認させてもらいます
では、もう一度お聞きしたいのですが「戦闘」という状態はあったわけですね。自衛隊の報告にある「戦闘」はあったのですか、事実として。」

稲田朋美防衛相
「事実として申し上げますと、ま、『人を殺傷し、また物を破壊する行為』はあったけれども、国際的な武力紛争の一環としては行われていない、従って法的意味における「戦闘行為」ではありませんが、「武力衝突」はあったということでございます。」

(議場騒然)

浜田委員長
「速記止めてください」

~~与野党の議員が委員長の下に集まる

浜田委員長
「小山くん、再度質問願います」

小山議員 
「事実行為として「戦闘」はあったんですね?」

稲田防衛相 
「事実行為としては、武器を使って人を殺傷したり、あるいは物を壊す行為はあったが、国際的な武力紛争の一環として行われるものではないので、法的意味における「戦闘行為」ではない、ということでございます。
そして、国会答弁する場合には、法律において規定されていて、また、憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではない、ということからですね、私は一般的意味において「武力衝突」という言葉を使っております。しかしながら、日報の中では辞書的な意味において、一般用語的な意味で「戦闘」という言葉を使われたのではないかな、と推測をしているということでございます。」

小山議員 
「それではですね、資料の中にも、大統領派と反大統領派との戦闘が起きている、激しい銃撃戦が行われている、「戦車や迫撃砲を用いた激しい戦闘」と書いてある。これは「戦闘行為」にはならないのですか?」

稲田防衛相 
「そのマシャール派と、そして政府方の武力の衝突行為は、国際的な武力紛争の一環とは評価できないと思います。」

小山議員 
「一般的な常識的な感覚からすれば、この大規模な戦闘行為、あるいは戦闘が行われた、と。「戦闘行為」と「戦闘」の違いは一般国民には分かりにくいと思います。ジュバ市内で激しい戦闘があったと。また、南スーダンはほぼ内乱状態にあったと。PKO5原則に反する、あるいはPKO5原則を検討しなければならない状況だったのではなかったかとおもいますが、もう一度当時を振り返ってご答弁いただきたいと思います。」

稲田防衛相 
「当時の政府、そしてマシャール派の状況からみて、国または国準と評価できるような支配領域を有する勢力ではなかった。従って、国際的な武力紛争の一環として行われる『人を殺傷し、または物を破壊するような戦闘行為』が行われていたとは考えられず、PKO5原則は守れていたと考えています。」

小山議員 
「小銃とかいうレベルではないんですね、戦車ですよ、迫撃砲ですよ。それが飛び交っていた。国と国に準ずるものでなければ、戦車なんてなかなか持っていないでしょう。「国に準ずるもの」と一般的に考えられるだろう。戦車まで持っていても、国に準ずるほど組織だってなかったということでしょうか。

稲田防衛相 
「反主流派のマシャール派についてですが、同派は系統だった組織性は有していない、また同派により支配が確立された領域があるとは言えない。また双方とも事案の平和的解決を求める意思を有していたことなどから、マシャール派が国または国に準ずる組織とはいえない、ということでございます。」

小山議員
「それでは、少しこのあと情報公開のことについておたずねしていきたいと思います。
昨年の情報公開請求の際に、なぜ発見できなかったのか、と。開示責任を果たさなかったと指摘されても仕方ないと思いますけれど、あるいは 情報開示請求があって最初見つからなかったときに 本当にないのかどうか、稲田大臣、指示を出して さらに、深掘りをするような確認をするようなことをされたのか。
この点について、大臣の認識、大臣の責任について、どのようにお感じになられているのか、お聞きしたいと思います。」

稲田防衛大臣
「昨年7月の南スーダンの首都ジュバにおける衝突事案の期間中に作成された南スーダン派遣施設隊の日報については、情報公開法上の開示請求を受け、日報の作成もとである派遣施設隊、および、報告先の中央即応集団司令部を中心に探索した結果、すでに廃棄しているということから文書不存在につき、不開示と決定したものです。

開示請求にかかる行政文書は、開示請求から起算して30日以内に速やかに特定する必要があります。開示請求を受けた防衛省としては、限られた期間の中で、当然 陸上自衛隊の日報を作成した部隊や、報告先の部隊を中心に日報が保管されているかどうかを探索したわけですが、当時防衛省として、文書を探索しきれなかったことに関しては、十分な対応ではなかった、と認識をいたしております。

当該日報については、その後も複数の開示請求がなされたことを踏まえ、私からも本当に日報がないのかしっかり探索するように指示をしていたところ、
河野太郎議員からも、再度探索すべきとのご指摘を受け、私からもさらに探索するように指示し、
再度日報にアクセス可能な部局に範囲を広げたところ、統合幕僚監部において、日報が電子データとして見つかった次第でございます。
防衛省としては、再度同種の開示請求がなされれば、日報が見つかったことも踏まえ、適切に対応したいと考えております。」

小山議員
「河野太郎議員から言われて出てきたというのは、わたしは、稲田大臣として情けなかったのではないか。なぜもっと早く見つからなかったのか。
もう時間もないので、最後にお伺いしますが、今まで、ないない、といってきた。廃棄と言いますけれども、文書だったら廃棄ですけどもデータで残ってた。一般的にはデータってのは残ってることが多いんですね。
国民に謝罪するということはお考えになりませんか?」

稲田防衛大臣
「まず、河野太郎議員から言われて、探索を指示したのではなくて、私もないという報告を受けて、本当にないのかどうかしっかりと探索するように指示をしていたところであります。
また、陸上自衛隊においては、文書管理規則に則り管理し、廃棄もしておりましたが、隠蔽に当たるというご指摘は、当たりません。」

小山議員
「そんなこと聞いてない。」

稲田防衛大臣
「開示請求については 関係法令等に基づき、適切に対応するのは当然であって、防衛省としては、情報公開請求に、適切に対応していきたいと考えております。」

小山議員
「適切に対応していきたいとのことでしたので、調査班をつくって、なぜこれほど情報公開が遅れたのかと言うことは、しっかり調べていくべきだと思いますし、
稲田大臣、やっぱり責任者として国民に、または国会に謝罪すべきだと思います
これほど開示が遅れたと言うことは、大臣の指示が行き届いていないのではないですか?もっと早く見つかってもよかったと思います。
ちなみに、これ、山本大臣も涼しい顔をして聞いてらっしゃいますけど
SBSの問題もそうですし、役所に対してどうやって議員や大臣がグリップしていくかという大事な問題だと思いますので、ぜひ、お願いしたいと思いますが、いかがですか?

稲田防衛大臣
「これまでも防衛省は年間約4500件、月約400件の開示請求に対応してきたところでありますが、今般の事例を踏まえ、開示請求対象となる行政文書を特定するに当たり、当該文書が不存在であるとの判断に至った場合においても、当該文書の存在について再度入念に確認し、必要に応じて探索範囲の拡大に努める等 行政文書の判断に正確を期してまいりたいと思っております。」

小山議員
「一人でも死者が出たら内閣総辞職するというくらい、非常に重要な情報が もし、大臣や総理のもとに上がっていなかったらたいへんなことですので、ぜひ、情報公開の問題も含めて対処していただきたいと申し上げまして、終わります。」